オムレツP

さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌のオムレツPのレビュー・感想・評価

-
偶然出会った画家志望のお姉さんと仲良くなったまる子。そんな時に学校の課題である「好きな歌の絵」が上手く描けずにお姉さんに相談したところ、まる子が選んだ歌には悲しいエピソードがあることを教えてもらう…

原作者さくらももこ脚本で、まる子が憧れる存在であるお姉さんとの交流とハイセンスな映像で描かれる音楽パートの2本柱で構成されたアニメ映画。

課題で選んだ「めんこい仔馬」という童謡、まる子が学校で教わったのは仔馬と仲良く戯れる様子を歌った1番まで。
お姉さんから最後は仔馬が軍馬として遠く行ってしまう5番を教えてもらったまる子はショックを受けるが、悲しみながらも受入れて理解しようとする。
無邪気に歌っていた楽しい曲が実は悲しい曲だったら嫌いになってしまいそうな所をきちんと向き合って、忘れずに居てほしいという願いを込めた絵を描くまる子の優しさや芯の強さを感じた。

まる子の視点からお姉さんたち大人のドラマを描き、多感なまる子が色々思ったり察したりして少しずつ成長していく様は原作者自らが脚本を書いていることでより鮮明となっている。
音楽の先生がなぜ「めんこい仔馬」の1番までしか教えなかったのか一瞬だけ挿入されるカットで理由が分かるくだりはかなり泣ける。

でも感動的な良い話で終わりそうなところをしっかりオチをつけて、しょーもない空気感で〆ているのはちびまる子ちゃんらしかったです。
オムレツP

オムレツP