『年齢制限7歳+ 言葉づかい』ネトフリからの警告が面白すぎる笑 流石リボンで少女漫画の顔をした成人漫画を描いていた女傑さくらももこである。
自閉的で感情豊かな、ディストピアでユートピアなさくらももこの世界観そのままに、いつもの平面的で色彩豊かなタッチを残しつつもよりアニメ映画らしく立体的になったちびまる子には、不思議な感覚を覚えました。フジテレビによって日曜日に監禁され、もはやダビングされすぎて解像度が落ちたビデオのような週間アニメとしてしかリアルタイムで消費できなかった世代なので、より感激です。
たまちゃん「何も思い出がない人もいるんだね...」
藤木くん「君らしい絵だね」
永沢くん「僕らもう少し明るくなった方がいいんじゃないかな」
残酷な小学校生活の描写がやはりクセになりますね笑
BGMが火垂るの墓みたいですが、割と内容も近からずも遠からずな気がしなくもないです。嫌味な描写はリアルなのに、実際はクソジジイだった友蔵のように、優しい人間の描写が妙にフラットなところ、そしてまるこは人生の主役(=本作では絵描きのお姉さん)をいつも側から見守っているだけなところに、強烈なペシミズムを感じました。
まるこは現実世界にいればクソガキ扱いされるでしょうし、実はさくらももこ自身も常に居心地の悪さしかない人生だったのではと想像してしまいました。
あと、まるこやはまじはモデルがもうこの世にいないことを思い出すと、多分クラスの他の子たちも還暦近いわけですから、生活習慣病やら自殺やらでもう何人も亡くなっているんだろうなとふと思いました。
子供向けのキャラクターとして可愛らしくデフォルメされた存在のモデルがもういないというのは、実写映画にもうこの世にいない俳優が映っているのとはまた違った不思議な感覚がしますね。
音楽千住明なのか...