オーウェン

希望の国のオーウェンのレビュー・感想・評価

希望の国(2012年製作の映画)
2.4
園子温監督が伝えたいことは分かる。
でもその前に物語と噛み合わない箇所が何度もあり、結局空中分解したかのような後味が残った。

こういう原発問題は大げさにやった方がより親近感が湧いてくる。
だから防護服の件があるのだが、具体的にその場所の特定はさせないし、決して数値がどの程度なのか教えない。

ガイガーカウンターを出しているのにデータは無視という空想論では、物語に説得力が出てこない。
あの父親にしてもなぜそこにこだわるのか、一応理由はあるがどうにも苦しいと言わざるを得ない。

いつもの園子温作品とは大きく違うベクトルであり、もっと原発に対して強力なアプローチができる人なので何とも惜しい。
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