まーしー

エリザベスタウンのまーしーのレビュー・感想・評価

エリザベスタウン(2005年製作の映画)
3.0
解雇、恋人との別れ……自殺を覚悟した男性が、父親の死をきっかけに、人生を見つめなおす人間ドラマ。

誰しもが一度は経験するであろう、人生ドン底のタイミング。
そのような時に、主人公ドリュー(オーランド・ブルーム)は底抜けに明るいCAのクレア(キルスティン・ダンスト)と出会う。
クレアのポジティブさが素敵。一緒にいるだけで元気が貰えそう。
彼女の明るくキュートな姿は、『スパイダーマン』のヒロインと同一人物とは思えないほど。
また、二人が長電話をするシーンは、まるで高校生カップルのような初々しさも感じる。

亡くなった父親を取り巻くエリザベスタウンの人たちも良い。嫌な人がいない。
「土葬にこだわる」「外部から来た人を警戒する」といった辺り、閉鎖的・前例主義的で、良くも悪くも田舎の人と感じる。
だが、都会のビジネスマンだったドリューにとっては、彼らのような「自由さ」「のんびりさ」が必要だったのかも知れない。

「大失敗をするのは冒険したことの証」という劇中の言葉が心に刺さる。
失敗を恐れていては前に進めない。何も変えられない。
失敗しても前向きにさせてくれる、魔法の言葉のように思った。