リッキー

エリザベスタウンのリッキーのレビュー・感想・評価

エリザベスタウン(2005年製作の映画)
3.4
1005本目。20190423
シューズデザイナーのドリュー(オーランド·ブルーム)は社運を賭けた新商品が不発に終わり、会社に10億ドルの損害を与えてしまいます。
会社から解雇され、自信を失いかけて自殺を試みようとしますが、その時1本の電話が入り、父の死を知らされます。

父の故郷エリザベスタウンに着くと、彼は父がどれだけ地域の人に愛されていたことを初めて知ります。ドリューは「人は亡くなって初めてその人望がわかる」ことを肌で身に染みて知り、対照的に仕事一筋だった自分の生活がいかに寂しい人生を送ってきたかということに気付かされました。

ドリューが葬儀に参列するために急いで現地に向かう際、飛行機の中で客室乗務員クレア(キルスティン·ダンスト)と出会います。人懐っこい性格の彼女は、疲れ果てたドリューを癒してくれます。ドリューには恋人がいましたが、今回の仕事の失敗で自然消滅しており、クレアも恋人にふられたばかりということで二人は自然に魅かれて合っていきます。しかし冷静に考えてお互いに穴埋めの存在ではないかと思ってしまい、別れを決意します。

ドリューがこれまでの人生に別れを告げるつもりで旅に出ることを知ったクレアは、お手製のロードマップを製作します。そのマップには立ち寄るべき名所やロケーションが記載され、それらに合わせた音楽のCDも添えられていました。指示通りに旅に出るドリューに待っていたものは…
エルトン·ジョンの「My father's gun」、 レイナード·スキナードの「Freebird」などスケールの大きな楽曲が本作品のようなロードムービーには効果抜群で、観ていて気持ちが良くなります。

本作からは人生のどん底の状態であっても、前を向いて生きていこうとするメッセージが強く伝わりました。少しポジティブすぎる感もありますが、本当に気持ちが沈んでいるときにはこのくらい極端な方が丁度よく、活力が湧くかもしれません。

しばらくロングドライブをしていません。本作のような気持ち良いロードムービーを鑑賞して、無性にどこか遠くまでドライブがしたくなりました。
リッキー

リッキー