ゴン吉

オデッサ・ファイルのゴン吉のレビュー・感想・評価

オデッサ・ファイル(1974年製作の映画)
4.2
戦争の傷跡を事実をもとに脚色して描いた作品。

この作品は綿密な調査に基づいて作られた。
元ナチスの親衛隊員の組織オデッサは存在し、リガ収容所長のロシュマン大尉もその一員。
ロシュマン大尉は、ユダヤ人の大量虐殺を指揮し、自分に従わないドイツ軍将校をも殺害していた。
終戦後の1963年のハンブルク。
一人のユダヤ系の老人が日記を残して自殺。
その日記にはロシュマンが生き延びていることが記されていた。
それを知ったフリーのジャーナリストが調査に乗り出す。
そしてラストで彼が自身の身の危険を冒してまでも真実を追い求めた驚愕の理由が明らかになる。

ナチスの親衛隊には組織の一員として虐殺に関わらずを得なかった者もいれば、そうでない者もいた。
そんな世界の片隅でおこった悲惨な出来事は、ケネディ大統領の暗殺事件に比べれば、小さなことかもしれない。
しかし当事者にとっては、ケネディの死よりも大事なこともある。 

BS TVで鑑賞
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