Melko

ヤング・マスター/師弟出馬のMelkoのレビュー・感想・評価

4.0
「痛みを感じるってことは生きてってことだ、ホラ行け〜っ!」

「フハハハ、若造、さぁ立て、かかってこい!」
「もっとどんどん攻めるんだ!」
「精一杯やってんだよ!」

うおおおおおなんじゃこりゃあー!もうお腹いっぱいです。。

残業で疲れたから気楽にジャッキー作品を…と思った初見の作品、カンフー密度が濃過ぎて胸焼けしそう……

蛇拳、酔拳、笑拳の後の作品なのか
どうりでというか、ちょこっとだけ演技に力入ってる気がしないでもない。
徹頭徹尾コメディだし、出てくる人物達はビジュアル振る舞い含めてお笑い祭り。ストーリーは
道場仲間である孤児のタイガー&ドラゴン、金に釣られて出て行った兄弟子を探すうち、災難に巻き込まれるドラゴン…とまぁ一応ちゃんとしてるものの、
冒頭の獅子舞は冒頭以降一切出てこないし、チンピラにすら押されるドラゴンがなんですぐ強くなっとんねん、とか、最後は水飲んで強くなるのは無いやろ、とか、あんなにキーパーソンだった兄弟子は最後のファイトには参加しないんかい、とか、ツッコミどころ満載
ただ、ストーリーの7割ぐらいずっとカンフーで、ジャッキーが誰かと戦ってるサマを見せつけられるので、もうストーリーとか割とどうでも良いから溺れるぐらいのカンフー見せてくれ!でも痛すぎるのはイヤ!な人間にはホントちょうど良いというか、もうありがとう!なレベルでドンブラコと降り注ぐカンフー
この作品、ファイトシーンの多さが私的には過去一かもしれない。

場面場面で出てきた様々な敵とのファイトも、椅子拳にキセル、闘牛マント等多彩でどれもなかなか良いのだが、やはりラスボスとの約20分に及ぶ文字通りの死闘が、もはやちょっと吐き気するほどの壮絶ぶり
ジャッキー演じるドラゴンが防戦一方、攻撃をかわすだけで精一杯な最強の敵キム
演じてたのは、、あ!!「ドラゴンへの道」で「おまいは〜タオロンがぁ〜?」ってヘンテコな日本語喋ってた!あの人か!!あの時はブルースリーに秒でやられてたのに、、真の実力はこれだったのか!
もうマジで、目の前で繰り広げられてるのはTEKKENの試合ですか?ってぐらい、3Dであっちこっちに吹っ飛ばされるドラゴン
くるくる回って吹っ飛んだりもする。
43年前の作品、多分ワイヤーアクションなんかなかったよね…?そもそも屋外だし。キムに蹴られてドラゴンものすごい距離吹っ飛んでるんですが…
出てきた瞬間から動きのキレが周りの人たちと全然違った、動ける人の中でも最上級クラスのキム
そんなキムにボッコボコにされてズタボロのドラゴン
こんな手強い敵をどうやって倒すんだドラゴン…と思ったけど、最後はコミカル覚醒した力技。まぁこうでもしないと締まらないか

途中で出てきたユンピョウが霞むほど、コッテリ特濃ソースなファイトであった。
最強のキムが蹴り技マスターだったのが、蹴り技ファンからすると嬉しい。
なんか分かんないけど、スッキリした!
Melko

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