てっちゃん

デリカテッセンのてっちゃんのレビュー・感想・評価

デリカテッセン(1991年製作の映画)
4.2
アメリ公開20周年に先駆け、ジャン=ピエール・ジュネ監督さんの作品に触れようと思い、ずっと鑑賞予定リストにあったこちらを鑑賞しました。

ちなみに劇場では初鑑賞の”アメリ”でしたが、感じたことは”とても変な映画だな”ってこと。
数年ぶりに観た”アメリ”は先回のときほど穿った見方をしなかったのも良かったのかもしれません。
パンフも買いましたので、また再読しないとですね。

さあさ、ずっと観たかった(なんか毎回こんなこと書いている気がする)本作です。

これぞジャン=ピエール・ジュネ監督さんの世界観!といった感じで、奇天烈世界観が溢れ出しておりました。

この監督さんの魅力って、汚いものとかわいい(おしゃれであり何よりも色彩感覚がおかしいんです)ものを共存させる力だと思うんです。
もちろん見え方の組み合わせ方もあるんだけど、キャラクターの作り方だったり、物語世界での話であったりもするんです(世紀末のような場所なのにかわいいみたいな)。
これって真似しようと思ってもできないんですよね。

だからこそすごいんですよね。
これぞ個性って感じですよね。

本作は比喩となるものがたくさん登場してくる作品だと思います。
それは詳しい解説をしている方達がいらっしゃると思うのでそのへんは特に触れずに感じたことを赴くままに書いていきます。

とにかくかわいい。
これに尽きると思います。
気持ち悪い、不気味、不潔って感じがするのにどこかかわらしいんです。
これこそセンスですよね。
センスという言葉がぴったりですよね。

面白おかしい人物たち。
どんな登場人物たちも浮世離れしているのに、それなのに温かみがあって、人間味があるんです。
むしろ愛を持って、この人物たちを見つめていくことになるんです。
私のお気に入りは自殺を試みている女性。
それのどこがお気に入りになるんだ!って感じですが、お気に入りになるから不思議。

グロいのに、、。
グロいのにかわいいってなに?
ちゃんとやることやってるんです。
うげっ、、と思うことやってるのに、かわいいな♡と感じてしまうのはなぜなのか。

くすくすきます。
本作を劇場でご覧になると、劇場内からくすくすと聞こえていたはずです。
私は家で1人で見たのでくすくす笑っていたのは自分だけでした。
くすくす、、1人ならどれだけ笑ってもオッケーなんです。

物語よ。
物語がそもそも面白い=私好みであるので、当然に嬉しくなってくるわけです。
これだけで十分なんですよねってくらいに満喫させて頂きました。

そんなこんなで十二分にジャン=ピエール・ジュネ監督さんを楽しんだのでございました。
ほかにどんな作品撮ってるんだろ?気になりますので、また観たいリストに入れとくか。
てっちゃん

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