宗教の勧誘か何かで見せられそうな映像から始まった本作品、タイトルに“怪談”と付いているわりにはメルヘンというか幻想的というか、ほんわかした青春映画でした。
中嶋朋子さんがとにかく可愛く芝居も上手、柳葉敏郎さんも驚くほど若くて爽やかな青年。名前の無いチョイ役で小沢仁志さんが出ていたのには驚きました。
取り柄がないとかさほど可愛くもないとか、私なんかいなくたってみんな平気なんだわ…という青春によくある思い悩みを、こんなにソフトでファンタジーな映画にできるのは、時代のおおらかさなのかな…
今だったら企画が通らないんじゃないかと思ったりしました。
クライマックスはある意味すごく衝撃的なシーン。なのに登場人物たちの反応はまるでそんなこと意に介していない様子…それがいちばん“怪談”らしかったです。