トシ

2001年宇宙の旅のトシのレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
4.6
🎬2001年宇宙の旅🎬

DVDにて鑑賞

公開日1968,04

監督#スタンリーキューブリック *
出演#ケアデュリア #ゲイリーロックウッド #ウィリアムシルベスター *

【ストーリー】
月に人が住むようになった時代。
月のクレーターの地中から謎の石碑が発掘され、宇宙評議会のフロイド博士が調査に向かう。
18カ月後、最新型人工知能【HAL9000型コンピュータ】を搭載した宇宙船ディスカバリー号は、5人のクルーを乗せて木星探査に向けて航行していた。
その途上でHALが探査計画に対して疑問を抱いていることを打ち明ける。
ボーマンとプールはHALの不調を疑い、いざというときはHALの回路を切断することを決めるが、それを知ったHALは反乱を起こす。

一筋縄ではいかないが明らかにSF作品の金字塔であることは間違いない作品。
これが50年以上も前に製作されていたのかと素直に驚く内容。

実は去年一度鑑賞し、要所要所のエピソードなどは理解出来たのだが全体的に見た時に『んー?』となってしまいその時はレビュー断念した作品😅

ある程度考察を頭に入れた段階での2度目のリベンジ!


【演出】
まずこの作品が上映されたのが68年で、人類が実際に初めて月面着陸する1年以上も前に、映画でその先行疑似体験をやったのだから凄い!

【時計仕掛けのオレンジ】でもそうだが未来を予測し、見ている人達に近未来を味わいさせてくれるキューブリックはお見事👏

冒頭30分以上で表している【人類進化論】と知恵をもたらすものとして描かれた【モノリス】。
個が群れになり道具を覚え、争いが生まれる瞬間。
投げた骨がそのまま宇宙船になる演出は好き👏👏
それだけ時代が進んだということ。

あとこの時代に画期期に思えたのは【人工知能】の存在。
人類の誕生から描き、使うのも【人】、使われるもの【機械】の基準から生態系の頂点に上り詰めた【人】が人工知能により使われる側にまわるという、現在の状況を予言しているかの様な演出は凄い。

精密機器やミニチュアもさることながら、リアルな異空間を作り上げた宇宙船のセットは斬新とも取れる。

宇宙空間での人の呼吸音しか流れないのも宇宙の神秘さと同時に怖さや孤独さを出しているのだろうか。

あとは何と言っても【音楽】
映像の長回しとあの音楽が合わさり独創的な映像を生み出している。
冒頭の音楽に関しては誰もが知ってるテーマ曲ですしね!

・宙に浮くボールペン
・360度のランニングシーン
(しかもそれを横に写すので尚更無重力感が強くなるから良い😎)
・同じく360度歩く女性
など、今では特殊効果で出来るような事だが、当時の演出としては画期的でいて、感心させられる👏

奇しくも人間が自らの手で作り上げた人工知能によって滅簿されるという恐怖。

ホーキング博士が人工知能・AIの発達が及ぼす危険性や人類の未来について警告していたが、まさにその通りと言える🤔

モノリスの登場により人類が進化を遂げた先にあるもの、たどり着いた進化系、それがラストの【スターチャイルド】である。


【まとめ】
本作が製作から公開まで約4年かかった事はすごく頷けるし、CG技術も今ほど進歩していない時代にこれだけの映像美を生み出した事は今後の映画史に多大な貢献を生み出したと言っても良いでしょう😎

人工知能のHALはどことなく【月に囚われた男】のサムに雰囲気が似ている。
しかし今作では表情はなく、赤いランプのみなので、そこに冷酷さと恐怖が表現されているように感じる。

しかしクライマックスに出てきたあの部屋。
何を現したいかはなんとなく伝わるがイマイチはっきりしなかったなぁと。。
そこまで深く読めない自分がくやしい🤣

退屈とか深いとか、様々な感想がありますが、やはり2回目はしっかりと鑑賞することができました。
2001年宇宙の旅というなの芸術作品を見たかのような感覚に陥る。
1本の映画のくくりで終わってしまうのがもったいなく感じる、そんな作品でした😎

個人的にはフィギュアにもなっている、あの宇宙服のデザインが大好き❤

時間がある方はぜひ2時間半楽しんで頂きたいです🤗
トシ

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