宇宙に対する根源的な畏怖は人間誰しもが抱えている感覚だと思うのだけれど、それを映像によってここまで掻き起こすことが可能なのかと衝撃を受ける。
映像美と音楽も言わずもがな素晴らしい。
緩急のついたマッチカットでただの赤い点に恐怖し、壮大な「美しい青きドナウ」の調べから宇宙の無音状態に突き落とされる。
ラストは宇宙猫状態になったので原作を読んで勉強します。勿論一度見てすぐ分かる作品だとも思っていなかったので、これから時間をかけて1ミリでも分かることが増えると良いな。それから配信で観る映画では全くなかったので、早くスクリーンで見てみたい。
正直に告白すると前半部分はうとうと観てしまった。後半はあんな恐ろしいものが待ってるとも知らずに…のんきだったあの頃にはもう戻れない。
もし公開当時観ていたら、もう映画史においてこれ以上の作品は現れないんじゃないだろうかと絶望しただろうな。まごう事なき傑作。
