丸木

式日-SHIKI-JITSU-の丸木のレビュー・感想・評価

式日-SHIKI-JITSU-(2000年製作の映画)
3.0
トラウマの克服過程

【原作】藤谷文子『逃避夢』

元々一般向けでなく、東京都写真美術館で公開された作品。アングラ感が強い。
庵野監督の初の実写化作品である『ラブ&ポップ』に続き平成を生きる少女の病的な孤独を描く。
まごころを君にの病んだ感じを実写に持ってきてしまった感じがある。

元々私小説の映画化であり、そこに庵野監督の私的世界が合流していて、原作者である藤谷文子が主演であることでさらに私的純度が高まっている。
あのアクション俳優セガールの娘がこんな繊細な作品の原作を作ることに驚いた。
だが、思春期の女の子が拗らせる様をただ見せられるのはなかなか辛いものがある。

シンエヴァで登場した監督の故郷である山口県宇部市の風景が全編にわたって使用されている。

スタジオジブリの第2レーベルとして製作された作品だが、子供に見せられるような映画ではない。
丸木

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