イチロヲ

不良番長 のら犬機動隊のイチロヲのレビュー・感想・評価

不良番長 のら犬機動隊(1972年製作の映画)
3.5
トルコ嬢の斡旋業や裏賭博で生計を立てている愚連隊が、新型の覚醒剤を横流ししている製薬会社と裏組織の存在を暴いていく。梅宮辰夫が主演を務めている、不良番長シリーズの第14作目。

前作までのコメディ要素が消されており、痛快なギャング映画として再スタートを切っている。シナリオの流れは雛形に沿っているので、形骸化の傾向とも捉えられるが、原点回帰を目指そうとする気概が感じられる。

70年代東映の最強ディーヴァこと、池玲子が満を持しての登場となるが、アクション女優としてのスキルが封印されているため、お色気要員という印象が強い。ノーブラにレーシングスーツという出で立ちは眼福だが、ただのお人形さん状態になっている。

愚連隊メンバーは総入れ替えされており、藤竜也、峰岸徹、八並映子など、そうそうたる顔ぶれが集結。加えて、ギャグ要員だった山城新伍が、菅原文太の立ち位置を大真面目に熱演。原点回帰に成功としたいところだが、やはりインパクトの低下が著しい。
イチロヲ

イチロヲ