ソダーバーグ監督長編2作目。なかなかよかった。
ジェレミー・アイアンズがフランツ・カフカを演じる。
実在の人物をフィクションで描き、ちょっとSF混じりのミステリーにしてるのが良い。
カフカの友人が死亡、自殺したということに納得がいかないカフカは独自に死の真相に迫る。
カフカは保険会社で働きながら小説を書く男で、所々にカフカの作品を匂わせる箇所あり、カフカの小説を読んだことがある人はニヤリだろうな。でも知らなくてもあまり支障はない。
この時代のプラハの話で古き善きミステリーなんだろうなと思いきや、この結末もってくるんだなあーと感心してしまった。
近未来SFのような話じゃないか。
開始から大部分はモノクロで描かれるのだけど、ある箇所からカラーになる。その演出もよかった。
管理監視する側される側、コントロールする側される側で見える世界も違うということか。もしくは「こちら側」だけが優れているということか、外側は人間が見える世界とは違うということか…。
いずれにせよ、静かで地味に進む話なんだけど引き込まれた。今みるとだいぶ既視感ある話だけど、演出と終始漂う不穏な雰囲気がとても良いし十分楽しめた。