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ミッドウェイ海戦のgenarowlandsのレビュー・感想・評価

ミッドウェイ海戦(1942年製作の映画)
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ジョン・フォード監督によるミッドウェイ海戦のドキュメンタリーのショートフィルム。ミッドウェイ諸島に上陸し、狙撃する米兵の横でカメラを回しています。実戦の映像を観ていいのだろうかと自分の倫理観を問いながら観ました。

本当の戦争だから画面に映っている日米の飛行士、母艦の乗組員、島のアメリカ兵が今まさに死ぬんだと思うのに、この上ない青空を背景に笑顔でいる米兵たち、白い海鳥が飛び交うのどかな太平洋、そこに立ち上る黒煙と飛行機のドップラー効果音、追撃され破壊された断片がカメラの上に雨のように降っても不思議と穏やかでした。

映画とは違い緊迫感がないのは、戦争が日常の中で行われているから。非日常のことだと思い込んでいました。戦争は日常の中で行われ、その日常を壊していく。戦争は日常の延長線上にあるんだと。

観てよかったです。戦争映画でしか戦争を知らなかったから。こんなにも日常は脆いのだとわかりました。

エンドロールで 
'The sea remembers its own'とありました。
'Remember pearl harbor'への返答なのでしょう。

映画「ミッドウェイ」(2019年)に、ジョン・フォードの撮ったショットと同じ画が使われていました。
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