kazu1961

姉妹のkazu1961のレビュー・感想・評価

姉妹(1955年製作の映画)
4.0
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-364 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋1950年代の昭和の原風景を感じながら鑑賞する、純朴な姉妹が少女から大人へと精神的に成長していく姿を優しく描いたヒューマンドラマ。終盤のクライマックス、2人の成長にはホロリ(涙)。

🖋主人公の2人の姉妹、圭子と俊子、山奥の発電所勤務の父母のもとを離れ、学校に通うため伯母の家に世話になる姉と妹。性格が対照的な姉圭子と妹俊子をそれぞれ野添ひとみ、中原ひとみが巧く演じています。姉の圭子は17歳でしっかりとしているが大人しい性格、妹の俊子は14歳で天真爛漫な性格、その対比を巧く描きながらそれぞれが成長してく様に、温かな気持ちになります。驚いたことに、実は妹俊子を演じる中原ひとみの方が姉圭子を演じる野添ひとみより年上なんですね!!

🖋その成長譚と共に1950年代の昭和の原風景が描かれています。水力発電所、ボンネットバス、D-51、障子、土間、石垣、木造校舎、洗濯板、遊郭。。。この情景を見てるだけでも心が温かくなります。一方でさりげなく当時の社会的な背景や問題を見事に折り込んでいます。隣人たちを通して、夫のDV、身障者、生活弱者、リストラ、戦争、核実験、お見合い結婚。。。このあたりは当時松竹をレッドパージで追放され独立プロダクションで撮影した家城巳代治監督ならではかもしれません。

😌Story:(参考: google)
圭子と俊子の姉妹は、山の中の発電所の社宅に住む両親のもとをはなれ、学校に通うために、都会の伯母の家に厄介になっていた。 姉の圭子は十七歳、五人姉弟の長女のせいか家庭的な大人しい性質だが、妹の俊子は三つ年下の天真らんまん型。 年の割に背が低いので、「近藤のちび」すなわち「こんち」というあだ名で呼ばれていた。

🔸Database🔸
・邦題 :『姉妹(1955)』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 1955
・日本公開 : 1955/04/10
・上映時間 : 94分
・受賞 : ※※※
・監督 : 家城巳代治
・脚本 : 新藤兼人、家城巳代治
・原作 : 畔柳二美 小説 『姉妹』
・撮影 : 木塚誠一
・音楽 : 大木正夫
・出演 : 野添ひとみ、中原ひとみ、内藤武敏

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
毎日出版文化賞を受けた畔柳二美の小説を、「愛すればこそ」の新藤兼人と「ともしび」の家城巳代治が脚色し、家城巳代治が監督する。撮影は木塚誠一、音楽は大木正夫の担当。出演者は「おとこ大学 新婚教室」の野添ひとみ、「潮来情話 流れ星三度笠」の中原ひとみ、「お嬢さん先生」の信欣三、「天下泰平」の川崎弘子、「愛すればこそ」の内藤武敏などである。
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