Bobsan

ブレインストームのBobsanのレビュー・感想・評価

ブレインストーム(1983年製作の映画)
5.0
"ショースキャン方式"についてはWikipediaなどで詳細が書いてあるものの、読んでもさっぱりわからないので置いておくとして、本作はSF映画だと思って観ているといつの間にか丹波哲郎の「大霊界」のようなシフトに変わる面白作品ですね。
人間の記憶や感覚を記録して共有できる装置にはあまり必要性を感じないのですが、そんな面白装置を軍が放っておく筈もなく、これを兵士の洗脳に利用しようと暗躍します。主人公マイケルはその陰謀を阻止すべく研究所の破壊を企てます。
本作の見どころは研究者の一人、リリアンが死ぬ間際と死んでから天国に行くまでの記憶と死の感覚を装置に記録した映像ですね。彼女は心臓に持病があり、その発作で死んだ為、彼女の苦しみを共有した人間もそれに耐えきれず死んだり、命の危険に晒されます。
マイケルはその苦しみの部分だけを取り除いて彼女の死を追体験します。体から魂が抜けて上空に舞い上がり、宇宙空間を進むと、リリアンの走馬灯を体験し、やがて無数の天使が迎えに来て、光輝く世界に吸い込まれて行きます。
「2001年宇宙の旅」でスターゲイトを創出したダグラス・トランブルならではの作品でした。
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