あいのべる

ゾディアックのあいのべるのネタバレレビュー・内容・結末

ゾディアック(2006年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞日 2022/02/14

人間ドラマと言われがちだけど、良いミステリー映画であったなと感じた。犯人は誰なのか。展開がどうなるのかというゾクゾクを回収させないあたり、自分たちでも結末を考えられるという言い方もできる。

謎なままなのを批判する方も多くいるかもしれないが、個人的には謎であるからこその美徳を感じた。例えとするなら、かの登山家ジョージマロリーがエベレストに登頂したかが不明であることのような。3億円事件の犯人が行方知れずのままであることのような。
分かりやすく言えば、謎であることで伝説となるのである。そういった魅力を私は感じました。特に、この話では犯人がいないのかもしれない等、可能性が無限大である分、謎も大きい分、それだけ大きな伝説のように感じるのです。

そして作中での、「みんな忘れてしまう」という事件に対する言葉に反して、この映画が事件を風化させないことに貢献しているのも、この映画の目的かもしれない。
私にとって、いつか時代と共に技術が進歩していって、事件が解決されるかもしれない。もしかしたら、その前に誰かが答えを見つけ出すかもしれないなあ...と少しワクワクさせられる終わり方でもありました。
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