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ラッキーナンバー7のNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

ラッキーナンバー7(2006年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

2023/12/27鑑賞。93点。
ウィリスにフリーマン、キングズレーがまだハリウッドの第一線でバリバリだった時期に出演した本作は、監督も脚本家も知名度のない人物。確かにこんな脚本を見せられて出演オファーを出されたら「Yes or Yes」の選択肢だ。
主役のハートネットの存在感が薄い理由は後半で理解できるし、リューのキュートな演技も新鮮。トゥッチの使い方は贅沢すぎる。
初期のガイ・リッチー作品が好きな人は絶対好き。
そういえば、明石家さんまがこの映画のことをベタ褒めしてたな。
ルーシー・リューは、この作品を自身の出演作の中でも特にお気に入りだと公言している。
この作品の脚本家は、リッチーテイストのある【ウォー・ドッグス】のシナリオも書いてたから、多分そういうノリが好きなんだろう。

・ペニスが2本ある男
・不幸は3回続く
・カンザスシティ・シャッフル

〈あらすじ・ネタバレあり〉
1979年、ニューヨーク。
競馬の八百長計画があると知った平凡な男・マックスは、ノミ屋に200万ドルを借りて金を賭ける。しかし、八百長で勝利するはずの馬がゴール直前で転倒したことでマックスは逆に返せない額の借金を背負うこととなる。
ノミ屋のバックにいる新興ギャングは、みせしめとしてマックスだけでなく、彼の妻と息子・ヘンリー、ノミ屋に馬まで殺害する。

20年後のニューヨーク。
友人・ニックを訪ねたスレヴィン(演. ジョシュ・ハートネット)は、彼が不在だったので勝手に部屋に入る。
ニューヨークの裏社会で最大勢力を誇るギャング組織は、スレヴィンをニックと勘違いして拉致。ボスのアンソニー(演. モーガン・フリーマン)に引き合わされる。

ニックはスリムというノミ屋から9万6千ドルを借りていたらしく、そのスリムは金を調達するためにアンソニーに借金していた。だがスリムは何者かに殺害されてしまったので、ニックから金を取り立てる必要があった。
アンソニーは、スレヴィンの話に耳を傾けず「対立するギャングのラヴィ(演. ベン・キングスレー)に息子を殺された。お前がラヴィの息子・イツザックを殺せば、借金の件はチャラにする」と。

アンソニーは、プロの殺し屋・グッドキャット(演. ブルース・ウィリス)に
①ラヴィの暗殺
②スレヴィンがラヴィを殺したらすぐに始末しろ、と指示を出す。

グッドキャットはラヴィに連絡を取り、「ニックという男が3万3千ドルを借りているだろ。彼から取り立ててくれれば、アンソニーを始末する」と取引を持ちかける。

ラヴィの組織からもニックだと勘違いされたスレヴィンは、金を返すよう求められる。
スレヴィンを解放したラヴィは、彼がグッドキャットのいうニックではないと気付いていた。

ニックの向かいの部屋の住人・リンジー(演. ルーシー・リュー)がスレヴィンの事情を知り、この厄介ごとに首を突っ込んでくる。
リンジーは検視官で、ラヴィの配下のノミ屋も最近殺されたんだと教えてやる。

リンジーと仲良くなったスレヴィンは、彼女を誘ってディナーを予約。
そのレストランにはイツザックも客としてきており、ゲイのふりをしてイツザックとのデートを取り付けると、後日彼を自宅で殺害する。

一方、刑事のブリコウスキー(演. スタンリー・トゥッチ)は、アンソニーとラヴィ、2人の大物と接触するスレヴィンの存在を知って水面下で捜査を開始。

スレヴィンとグッドキャットは、アンソニーとラヴィを拉致する。
スレヴィンの正体は、20年前殺されたはずの少年・ヘンリーだった。
20年前、アンソニーとラヴィは同じギャング組織の幹部だった。自分たちの仕組んだ八百長計画が外部に漏れていると知ったアンソニーは、土壇場で計画を変えた。
その結果マックスは大金を失ったのだが、それだけでは満足せず、アンソニーはみせしめのために彼自身と家族の殺害を指示した。
まだ幼いヘンリーを殺すことをどのギャングも嫌がり、彼を殺すために雇われたのがグッドキャットだった。
だが、そのグッドキャットでさえヘンリーを殺すことはできず、我が子として育てた。

そして今。
スレヴィンは手始めに、ラヴィの組織の犯行に見せかけてアンソニーの息子を殺害。
次にスレヴィンとグッドキャットは、ノミ屋のスリムとラヴィの配下にいるノミ屋を殺害。
両方の組織から金を借りている唯一の人物がニックだったので彼を殺害し、スレヴィンがニックだと勘違いされるよう仕組んだ。
イツザック殺害のためアンソニーに呼び出されたグッドキャットは、「借金をチャラにすると騙し、ニックにイツザック殺しをさせないか」と言い包めた。
その後グッドキャットは、ラヴィに接触して「ニックから借金を回収したらアンソニーを殺してやる」と取引を持ちかけ、ラヴィとスレヴィンが関わるように仕向けたのだ。

両親の殺害を指示したアンソニー、父を殺害したラヴィへの復讐のためスレヴィンは計画を練り、グッドキャットはそれに協力をした。そしてついに、2人は復讐を果たす。
だが、まだ復讐は完結していなかった・・・母親を射殺した実行犯はまだ生きているから。

その頃ブリコウスキーは、同僚の刑事と電話で話していた。自分のマークしていた男の名前がスレヴィンだと聞いたブリコウスキーは、20年前の記憶を思い出す。
スレヴィンは、当時八百長計画で使われた馬の名前だった。
ギャンブル中毒だったブリコウスキーは借金で首が回らなくなり、その借金をチャラにしてもらう代わりに殺人を引き受けた。
その殺人こそ、ヘンリーの母親殺しだった。
スレヴィンの正体がヘンリーだと察したブリコウスキーだったが、その直後スレヴィンに背後から撃たれて死亡する。

復讐を終えたスレヴィンは死を偽装して、ヘンリーの人生に戻る。
ヘンリーは、互いに惹かれあっているリンジーと落ち合うが、そこにグッドキャットが現れる。
リンジーとの出会いは復讐計画を進めるにあたって想定外のことで、その誤算を清算するためグッドキャットは彼女を始末するつもりだった。
しかし、ヘンリーの幸せそうな姿を見たグッドキャットは、彼の人生にもう関わらないことに決め、姿を消す。
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