ヤスマサ

俺たちに明日はないのヤスマサのレビュー・感想・評価

俺たちに明日はない(1967年製作の映画)
4.0
犯罪史に残る実在の銀行強盗、ボニーとクライドの、出会いから最期までの話し。
恐慌で不況の下、刑務所帰りのクライドと、退屈な日常から抜け出したいボニーは、車を盗んでは各地で銀行強盗を繰り返していく。

仲間を含めた5人の行き当たりばったりで破滅的な行為は、決して褒められたものではないものの、どこか応援したく、憧れのような感覚さえ覚える。
それは恐慌下という経済的背景もあるかも知れないが、きっと彼らが社会的弱者であり、閉塞感のある環境から自由を求めて抜け出す姿が、生き生きと描かれているからだろう。
ボニーが、先行きに救いがないことを承知で詠む詩は、儚い夢と侘しさに終焉の覚悟を思わせる。
壮絶なラストは、映画史に残る有名なシーン。
一瞬目を合わせた二人には、どんな未来が映っていたのだろうか。
ウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイの名演が光る作品。
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