牛丼狂

俺たちに明日はないの牛丼狂のレビュー・感想・評価

俺たちに明日はない(1967年製作の映画)
3.0
アメリカンニューシネマの代表作。ここではないどこかに何かを求めて走り出す男女だが、それはけっして気が病んでいるのではなく一貫して陽気である。強盗にとどまらず致し方なく殺人もしてしまうが、彼らには悪気があるわけではなく、マスメディアはそれを反社会の英雄にまで成り上がらせる。彼らは特別な存在ではなく当時のアメリカの普遍的な希望となるような存在である。
そんな反社のたどりつく先は信じてやまない悠久の自由なんかではなく、社会からの抹殺である。ラストシーンではアメリカンニューシネマの定石の死。いや、もしかしたらそれはある種、悠久の自由と呼べるのかもしれない。
冒頭のスチール構成に驚いた。カットが、過剰なわけではないが意外と早く割られていた。
牛丼狂

牛丼狂