LEO

俺たちに明日はないのLEOのレビュー・感想・評価

俺たちに明日はない(1967年製作の映画)
4.6
1930年代前半に銀行強盗や殺人を繰り返した、ボニー・パーカーとクライド・バロウの出会いと犯罪、そして逃走から最後の瞬間までを描いたアメリカン・ニューシネマの先駆的代表作。

かなり間は空いたが何度目の鑑賞だろう?
子供の頃に観た野沢那智さんと平井道子さんの吹き替えがとても印象に残っている。

内容とは正反対に終始能天気なカントリー音楽を流すことで、逆にこの二人の幼さと所業の恐ろしさを引き立たせている演出が素晴らしい。
さらにそうした音楽を流しながらイントロで二人の幼少期のスナップ写真が映し出し、その後名前やタイトルの活字が白から赤に染まっていくイントロは鳥肌が立つほど恐ろしく、そして秀逸。
タイトルは凶行を繰り返す二人そのものの“明日はない”だけでなく、禁酒法と世界恐慌の暗い時代に生きるアメリカ国民全体が感じていた“明日はない”をかけてたのかな?

今観ても全く色褪せない素晴らしい映画だと思う。
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