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リード・マイ・リップスのleylaのレビュー・感想・評価

リード・マイ・リップス(2001年製作の映画)
3.8
ジャック・オーディアール監督作品を観るのは5作目だけど今のところハズレなし。

難聴のカルラ(エマニュエル・ドゥヴォス)が、ムショ帰りの男ポール(ヴァンサン・カッセル)を自分の仕事のアシスタントとして雇う。そこから地味で孤独なカルラの人生が一変していく。冴えない男女のクライム&ラヴで2人のダサさがいい。ベッドシーンがないのも効いている。

カルラは読唇術ができる。難聴者といっても補聴器をつけると聞こえるというところがミソで、音を効果的に使った演出になっている。地味なカルラがだんだん自信をつけ、女子力を増していくのも見どころのひとつ。

ヴァンサン・カッセルの全然怖くない弱っちぃチンピラ感が魅力的。ボス役はダルデンヌ監督作品の常連オリヴィエ・グルメでした。

あえてフレームに収めない至近距離からの撮影など、主人公に寄り添った不安定な撮り方が印象的な作品。
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