もりいゆうた

ゴールデンスランバーのもりいゆうたのレビュー・感想・評価

ゴールデンスランバー(2009年製作の映画)
4.5
初めて見たときの衝撃が忘れられない。

僕にとって『ゴールデンスランバー』はめちゃくちゃ思い入れの強い作品で、これで伊坂幸太郎のファンになったし、邦画(映画)を見るようになったきっかけの作品でもある。

社会人になったばかりの頃、HDDが壊れて、ばりばりのテレビっ子なのにテレビが見れなくなり、新しいのを買うまでの期間生きていけなくなったので(←おおげさ)、

ちょうど時を同じくしてAmazonプライムビデオができたばっかりの頃で、なんかただでいろいろ見られるらしいからと、見るものないし映画でも見てみるかーっとそこでたまたま見つけたのがこの『ゴールデンスランバー』

それから『カラスの親指』『鍵泥棒のメソッド』とたて続けに見て、「コンゲーム」や「どんでん返し」という言葉を知って、めちゃくちゃおもしろー!!!!と衝撃だった。

今までアニメとお笑いしか見てこなかったけど、「映画って面白いんじゃん」と、それからたまに邦画を見るようになった。
(洋画を見るようになったのはまた別のきっかけがあります。洋画と映画そのものが苦手だったので)


来月発売の新刊早く読みたいな~。20周年超えだけあって、集大成らしい。集大成っていいよね。14年前に小説『ゴールデンスランバー』が出たとき、「現時点での伊坂幸太郎の集大成」って言われてて、ついに14年の時を経て、再び長編の集大成が出るのか、という感じ。

伊坂幸太郎って50歳(デビューから21年)なのにまだまだばりばり第一線で現役で、しょっちゅう本屋大賞ノミネートされてるしほんと実力ある稀有な人なんだなぁと思う。しかもいまだに毎年1冊くらいのペースで小説出し続けていて、すごすぎて震える。


伊坂幸太郎のすごいところは、読者が一番面白い!と感じる作品がそれぞれ違うってところだと思う。

僕の周りでも「全本の中で一番面白いのがマリアビートル」から「あらゆる小説の中でモダンタイムスが好き」って人までほんと様々な伊坂幸太郎の作品を挙げる。

普通これかこれってある程度絞られるでしょ。絞られないんだなぁこれが。

僕の中で伊坂幸太郎って尾田栄一郎と同じクラスにいる。LEGEND。



以下、以前投稿したときの感想

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当時、伊坂幸太郎の集大成なんて言われてたけど、伏線の使い方(特によくできました、痴漢は死ね等)、序盤のテンポの良さ、そして青春要素もありで、こりゃあ売れるわなという作品。

ラストの畳み掛け方も良いし、名シーンもかなりあって、ご都合主義とか、なんでもありのただ逃げるだけの逃亡劇とか、結局犯人わからず主人公の泣き寝入りとかいろいろ言われてるけど、そんなの気にならないくらい面白かった。
(強いて言うなら140分はちょっと長い。中盤間延びしてる気がしたので、きゅっとして120分におさめてほしかった)

堺雅人ってこういう役したらほんと完璧だなぁ。原作も読んでみようと思う、面白かった!!