Newman

栄光のランナー 1936ベルリンのNewmanのレビュー・感想・評価

3.8
自分の民族だけが優秀でほかの民族は劣等民族である。ユダヤ人は特に劣等であるからその民族の存在を根絶やしにしなければならない。という馬鹿げた考えに取り憑かれたヒトラーが治めた国が、国威高揚と他国民に向けてドイツ国民がいかに優秀であるか示すために開いたオリンピック。笑ってしまいますよね。主役の黒人陸上選手が優勝しそうで黒人が勝っては都合が悪いから記念映像の撮影を許さない。また、その黒人選手の勝ちを手助けしたり、スタジアムを一緒の1周したりして、ドイツ国としては都合の悪いことをした人間にはその後、戦地の前線送りにした。日本にも自分に逆らう人間を最前線に送って人を黙らせていた東条英機という総理がいましたが全くそっくり。小さい頃から学校などで「自国民だけが優秀、他民族は劣等、ユダヤ人は最悪、なくしてしまうべき民族」と教えられればそう考える人は多いし、違う考えをする者は逮捕されるということになればそれに従うしかないだろう。1940年にドイツは、イタリア、日本と3国の軍事同盟を結ぶことになるが、アジアの黄色人種である日本人をどう見ていたのだろう。また、1940年のオリンピックは東京の予定だったことまで思い出した。
この映画は、そんなことを考えさせてもくれたが、いい気持ちで見せてもらえました。楽しかった。(ヒトラーが優良人種と考えていた)ドイツ人が勝つところを見たいヒトラーをいい気持ちにさせなかっただけで。
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