風神

栄光のランナー 1936ベルリンの風神のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

NHK BSプレミアム放送分を
録画して鑑賞。

この手のスポーツ実話ネタ大好きです。
ナチズムへの抵抗もなく
黒人差別への抵抗もない。
これが日常であり
ただ受け入れるのみ なのが切ない。
ラストも象徴的ではあるが
白人の少年は未来への希望か。

これだけの選手が
オリンピックに連続して出場出来てれば
もっとメダルを取れただろうに。
ラストでも語られたが
この大会の後、第二次世界大戦が始まる。
そして、次回開催予定だった
東京オリンピックが中止。
さらにその次のロンドンのオリンピックも
中止となり、ベルリンの12年後に
開催となった14回大会の
ロンドンオリンピックまで
スポーツの空白の時代となる。

アメフト部との確執。
黒人としてのボイコット。
ユダヤ人への問題で
世界から孤立しつつあったドイツ。
コーチの帯同問題など
問題しかない世界。
陸上トラックの競技中の時間だけが
彼が自由になる瞬間。
それ以外は、アメリカの黒人差別の問題が
重くのしかかってくる。

ドイツの陸上選手が良い人すぎて泣く。
ナチの大好きな優生遺伝子。
本当にあったのか、マジかー。
昔、ロシアがソビエトだった頃
女子の選手は大会前に
妊娠させられて、
栄養吸収のスピードを上げて
大会のタイミングをみて堕胎するって
話があり、共産圏頭おかしいって
思ってたけど、ナチもやっぱり
頭おかしい。

英雄ではあるが黒人なので、
有色人種への対応をする。
現代も無くならないこの問題。
ほんと、根が深い。

2023-238
風神

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