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栄光のランナー 1936ベルリンのtheocatsのレビュー・感想・評価

3.6
アメリカ五輪レジェンド:ジェシー・オーエンスの物語と、彼が参加して4個の金メダルを獲得したベルリンオリンピックのきな臭い舞台裏が描かれる。

トレーニングのハードさ、競技場面の迫真性や緊迫感は殆ど感じられず、それらはあっけない見せ方だったと思う。
しかし、本作品の白眉は1936ベルリンオリンピックスタジアムの満員観衆の熱狂をいくばくか感じ取れたような気になれたこと。
そして、ヒトラーナチス政権による「ユダヤ・黒人排除オリンピック」をいかにしてアメリカ側がゲッペルスに煮え湯を飲ませながら引っ込めさせ、逆に「お返しの煮え湯を飲ませられたか」の場面にも唸らされてしまった。※脚色もあるだろうけど

さらに、英雄となって帰国しても黒人差別は変わることがなかった場面には、こちらも苦い思いにさせられる。

サブテーマの様にドイツ女性監督による記録映画撮影のくだりも並行的に描かれていたが、確かそういったDVDもあったように思うので、探して見ようかなんて気が起こってしまった。単なるミーハーだね苦笑
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