みおこし

栄光のランナー 1936ベルリンのみおこしのレビュー・感想・評価

4.0
試写会にて。

期待値を遥かに超える良作だった。
ただのスポ根もの、歴史ものとは括れない濃厚な人間ドラマ。

まずこのような実話があったということに驚き。
1936年、戦前の黒人差別。分離政策どころか、黒人が全くもって社会的な立場を確保できていなかった不遇の時代に、あれだけの偉業を成し遂げた人がいたとは。
それを支えるコーチの姿にも胸打たれた。
そこにナチズムの恐怖までも迫っており、オリンピックの開催にあたって、まさに一触即発の状態で葛藤する各国の人々。
かなり見応えがあった。

ジェーソン・サダイキスは『モンスター上司』のあのふざけた役から一新、とても良かった。
そしてチョイ役ながら、ユダヤ人選手二人とロング選手が最高に美味しい役。
レニ・リーフェンシュタール役はどこかで見たことあるなあと思ったら、ネコのミヌースの人だ!
ゲッベルス役がなんとも言えないソックリさだった(笑)

競技場入場シーンの長回しは圧巻なので、是非劇場で楽しんでほしいなと思った。

ラストはなんだか切ないような嬉しいような。
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