kochab

栄光のランナー 1936ベルリンのkochabのレビュー・感想・評価

4.5
今見るべき映画、というか公開は2週間前でも良かったと思う、オリンピック週間に見るに相応しい映画。
マクロとしての「政治」とミクロとしての「人の想い」が絶妙なバランスで脚本されている映画。選手自身やその周りにいるコーチ、家族、ライバルの想いを中心に据えながら、そこに有無を言わさず入り込んでくる政治。これを「時代」として片付けられるだけ我々、現代に生きる人間は進み得たのだろうか?
また主役の選手ももちろん演技は良かったのだが、コーチもこれまたい〜い味を出していたね。
ドイツのユダヤ人(及び有色人種)迫害とアメリカにおける黒人への人種隔離、この違いはどこにあるのか、という問いがラストのエレベーターシーンとして現代につながっている、と我々は言い切ることができる、のだろうか?
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