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何も変えてはならないのtのレビュー・感想・評価

何も変えてはならない(2009年製作の映画)
5.0
音楽を複数人で作る喜びの機微が極上の画面で再現され、その調和と不和が光と闇で可視化されているようで、現時点での音楽ドキュメンタリーベストとする。以前DVDで観た時とは全く別物の没入感。ヘッドホンで同期された音楽に合わせ3人が音を加えていくレコーディング風景、演奏者自身にしか分からない興奮がヒリヒリと伝わってくる。オペラの伴奏者と扉の不自然なフレーミングは何故かと思っていたが待機する演者とピアニストが微笑み合うあの一瞬を捉える為だったのだろうか。ジャンヌ・バリバールが煙草を吹かす度に暗黒街の空気が漂う。一瞬現れる2人組の婆さんも煙草を吹かしていたがあそこも大好き。
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