たくや

PicNicのたくやのネタバレレビュー・内容・結末

PicNic(1996年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

【細かい所は無視して映像美を楽しむ作品】
浅野忠信とCHARAが結婚したきっかけ作品。
2人がラブラブになりすぎたせいで脚本が変更になったとかなってないとか。
岩井俊二監督の代表作としてあげられますが、個人的にはそこまででした。(スワロウテイルが傑作すぎて)
精神病棟が舞台となり、登場人物達は「普通」の人間とは違う点が際立ちます。彼らは病棟を抜けだして塀の上伝いに世界の終わりを見に行くのですが、、、、


観て思ったことは、ハードル上げすぎて観るとダメ!ゼッタイ!
ダウナーな作品が好きならハマる人も多いのでは。。

塀=境界として考えることができ、主人公たちは患者という肩書ですが
「特別」な人間という事を強調したいためのように見えます。
「普通」の人ではない彼らは塀の下では生きていけない。「普通」の人は塀の上では生きていけない。唯一その境界を行き来できたのが牧師様だけです。宗教的色が散りばめられていて面白い。塀の上と下でお互いが小馬鹿にし合うようなシーンが印象的でした。
ただ、細かい所が荒いというか、ココの特別な理由をもっと描いてくれないとなんで服を黒く塗った次のシーンから綺麗な黒の服になってるのか(自分で黒くした服でいてほしかった)
男2人は上履きなのにココはブーツなのか(いつのまに)。ツムジの闇が簡単に解決されすぎな点(先生と向き合って乗り越えてよ)など伏線回収が好きな私からすると雑な演出にみえる所が何点かあり、最初と最後が素晴らしいがゆえに不満です。
ただ、オープニングとラストシーンは芸術です。これだけで観る価値があります。
たくや

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