Shirorin

私の殺した男のShirorinのレビュー・感想・評価

私の殺した男(1932年製作の映画)
4.0
第一次大戦でドイツ兵ウォルターを殺した過去を持つフランス軍の兵士ポール。心に重荷を負った彼は、終戦後、謝罪のため相手の故郷を訪ねるが、誤解から遺族と元フィアンセに歓迎される…というストーリー。


フランソワ・オゾン『婚約者の友人』のオリジナル版。ルビッチには珍しいシリアスドラマ。

謝罪にいったはずなのに、遺族に息子の友達が来たと勘違いされ、両親たちの嬉しそうな様子に本当のことが言い出せないでいるポール。

フランス兵に息子を殺された近所の人たちは、ウォルターの父親を白い目で見る。
けれど「戦争の責任は我々父親にある」と言い返すところにグッとくる😢

真実を打ち明けられた元フィアンセの取る行動は…。


女って切り替えが早い💦
女というものを分かってるなと思う。

ヴァイオリンが奏でる「トロイメライ」に、長い間鍵🔑が掛けられていたピアノ🎹の蓋が開けられ、音を合わせる。
その穏やかで美しい演奏にうっとりした両親の姿が胸を打つ🥲

第一次大戦後にこんな素晴らしい反戦映画が作られているのに、また第二次世界大戦が起きるなんて虚しい…😖

戦争で遺された者たちへのルビッチからのメッセージを受け取りたい方にオススメ。
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