TonnyNekowasher

私の殺した男のTonnyNekowasherのレビュー・感想・評価

私の殺した男(1932年製作の映画)
4.0
1932年の映画とは思えないくらいカメラワークが上手くてめちゃくちゃ見やすかった。
ストーリーは戦争でドイツ人を殺してしまったフランス人が相手の両親に謝るためにドイツの街に行くのだが、温かく受け入れられてしまい真実が言い出せない…
という話。
主人公ポールと家族の心の距離の縮まり途中経過を大胆にカットしていて、早すぎる感じもするけど、正直この件はどの映画も大体同じなのでこれはこれでかなり効率的で尖った演出って気もするのでありですね。
そしてフランス人を毛嫌いする街の連中に対して親父さんのがぶちキレるシーンがめちゃくちゃカッコ良いい!
これは自分が歳を取っても忘れないようにしたい事の一つになりました。
あと、今の主流で真実を語らないのは悪というスタンスが多い気がして個人的にそれがすごく気持ち悪くてガッカリ演出だったりするんですけど、この映画はどうしたら皆が一番幸せになれるのか?の形を追求していたのがすごく良かったです。
そこを含めてラストの演奏シーンがめちゃくちゃ沁みましたね。