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ドラキュラとせむし女の0000のレビュー・感想・評価

ドラキュラとせむし女(1945年製作の映画)
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前作に引き続いてのモンスター大集合ものだけど、前作のように登場パートが綺麗に分かれてたりはしないもののやっぱり一堂に会するという感じでもなく、なんか一応一本の映画の中に色々出てくるという、貸本版『墓場鬼太郎』読んでるときみたいなふわっとした続きもの的な感覚がある。

タルボット氏がついに報われるという意味では狼男物語完結編然としてるようにも思えるけど、いつも「前作で銀の弾丸で死んだはずなのに生きてました」的な感じなので、今回もこれもし続編があったら普通に「完治したはずが再発しました」ってなるはずで、ただの逆バージョンなだけできっと完結とかではない。

せむし女がかわゆい。それがやはり見どころ。

『凸凹フランケンシュタインの巻』を除けば3大モンスター単体としてもこれがそれぞれの最終作で、1945年がクラシック怪奇映画の節目というのは出来すぎた映画史。

やっぱモンスター共演路線になった『フランケンシュタインと狼男』から面白さがガクッと落ちた印象。(つまりタルボット氏シリーズとしては面白いのは最初の『狼男』のみって感じ。)
でもまあ単純にこの魑魅魍魎の巷感に癒しがある。それこそ多様性の世界。怪物大集合映画ってことは要するに、文字通り「一人じゃない」って話なので。そういう意味では初期のモンスター単体作品群と比較してこういう作品の存在自体もうハッピーエンドみたいなとこある。だから逆に言えばモンスターが集合しちゃったらもうやがてシリーズが終わるのは宿命、これ以上やることはない、っていう。特殊→マイノリティ→奇異→孤独→ゆえにモンスター、っていう前提条件みたいなものなので。
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