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路(みち)のmareのレビュー・感想・評価

路(みち)(1982年製作の映画)
3.0
仮釈放中の期限付きのロードムービーで社会的な制約の中で報われない現実に揉まれて変わっていった、各々の環境の在り方にそれぞれが決着をつけようとする。いかにもカンヌが好みそうな完全な社会派映画であり、その土地柄、歴史的背景を読み取らなければ理解は難しいだろうが、トルコの息苦しさを感じさせられる一方で雪景色の苛烈ながらに映し出した美しさもあった。エゴと誇りと荒波に流されどうしようもなかった苦悩を群像劇のような視点で描いているが、この仕組みそのものがキャラの被ってしまっているビジュアルとぶつかり合い混乱を引き起こす映画でもある。
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