さすらい農場

吸血鬼のさすらい農場のレビュー・感想・評価

吸血鬼(1932年製作の映画)
3.9
史上初の吸血鬼映画 [吸血鬼ノスフェラトゥ(1922)] の10年後に作られたアート系怪奇映画
トーキーなのにほぼセリフ無し
印象的なシルエット、本体と分離して歩く影
魂が彷徨うような霞がかった映像…
不気味かつ幻惑的表現の追求
まるで科学実験フィルムのよう

ヴァンパイアの正体は誰⁉️と思ったら…
かなり謎めいたストーリー🌀
当時としてもトラウマ級に怖かったのでは?
普通に【画が怖い】のに加えて、粒子が粗く傷だらけのフィルムがまるで【呪いのビデオ】でも見せられてるような気分

[ 真に恐ろしいのは吸血鬼の信奉者 ]
劇中セリフから匂わせる当時の政治不安
ナチ党が大躍進しファシズムが台頭した1930年代
恐怖映画は時代の不穏な影を写す鏡

〈余談〉
[まあ〜コワイですネ コワイですネ♪]
DVD特典の淀川長治先生の[味わい解説]
微笑ましいお得感です( ^^ ) 👍