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イージー★ライダーのyadokariのレビュー・感想・評価

イージー★ライダー(1969年製作の映画)
3.8
この映画はタイトルが出るオープニングが決まっていて好きだ。最初は飛行場で密輸の金を受け取るシーンでそこからチョッパーバイクに乗ってステッペンウルフの「Born To Be Wild(ワイルドで行こう)」が流れる。バイクと共に風景が流れていく。最高だ!

ステッペンウルフの「Born To Be Wild(ワイルドで行こう)」は銃の歌だった。それがオープニングに使われてあのラストだったのだ。銃の国アメリカを印象付ける映画だった。

以前観たときはバイクで旅に出てただ地元のおじさんに殺される映画だと思っていたが、前半は先住民らしき人々との交流がありヒッピーの村に入っていく。パレードで留置場に入れられてジャック・ニコルソンの弁護士と知り合う。そこまでの時代の流れみたいなものがある映画だ。

ウッドストックと同じ年で時代を色濃く反映している。それでも南部の保守層は髪の長い若者たちに偏見の目を向けて怖れていた部分でもあるのだろう。そこに銃による拒否感がラストの俯瞰していく(魂が空から見つめるような)カメラの視線となる様は哀しい歴史を伝えている。
(2013年05月26日)
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