このレビューはネタバレを含みます
本当にありそうな感じの出会いと別れが繰り返されるほのぼのとした空気の前半〜中盤と、アメリカの厳しい現実に突きつけられる後半。
まず、寡黙で穏やかさとミステリアスさを持つキャプテンアメリカと、お調子者で短気なビリーの組み合わせが完璧。
そして若くて細いジャックニコルソンが新鮮すぎる。
男同士のサッパリした関係性と馬鹿馬鹿しいやり取りが魅力的で、やっぱり男って楽しいなと思えるし、女性にも楽しさが伝わる気がする。
翌朝みんなで立ちションしてから出発するシーンとか何気ないけどめっちゃ良い。
ハンセンの語りの内容が理想で、主要3人の行く末が現実。この対比が鮮やか。
1人1人が指導者で自立してると支配関係がなく、争いはない。
人間が神のように自分を制御できれば平等に飛躍的に進化できる。
自由を説くことと自由であることは違う。
金で動くものに自由はない。自由な奴を見るのは怖い。
痛々しさと生々しさが心に刺さって何とも言えない余韻が残る良い作品。
