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プレデターのbackpackerのレビュー・感想・評価

プレデター(1987年製作の映画)
3.0
80年代筋肉アクションスターとして、シルヴェスター・スタローンと双璧を成した、ボディビル界の巨人、アーノルド・シュワルツェネッガー。
そんな彼が『ターミネーター』『コマンドー』に続くヒット作として手に入れたキャラクターが、無敵の特殊部隊長ダッチ・シェイファー少佐!

85年の『コマンドー』に、宇宙から来た殺戮者をぶつけてみようという超短絡的発想の本作。舞台はお馴染みバル・ベルデ。『コマンドー』からかわっていません。バル・ベルデ・ユニバースは、アクションスターが遠慮なく暴れられる舞台装置として、面白いですね。
考えてみると「仲間達が次々殺され、主人公が唯一生き残る(ファイナルガール)」という、よくあるスラッシャー・ホラーの構成です。ブロンドの女の子をガチムチマッチョの暴力販売業者に代えただけ。
それでも、その"代えただけ"ってところがミソなんですよね。
「屈強な兵士を蹂躙する謎の殺戮者をシュワちゃんが倒す」、ウーン面白い。

監督が本作の後に『ダイ・ハード』や『レッドオクトーバーを追え!』を撮るジョン・マクティアナンだったのは、今回見かえすまで知りませんでした。どうやら、まだ若い売り出し中のマクティアナン監督を推したのは、シュワちゃんだったとか。目利き力ありますねぇ。


上記の通り、作品の構造自体はありきたりなスラッシャー・ホラーでしたが、マッスルスター・シュワを裸一貫泥塗れにし、宇宙から来た怪物と殺し合わせた挙句、原始的武器だけで勝利させるという、文句のつけようがないシュワちゃん映画になった本作は、やはり今見ても面白い大傑作。
その後数多くの『プレデター』続編及び関連作品が制作され、遂にはDisneyの下でドラマシリーズ化までするとは、半裸でジャングルを行軍したシュワちゃんも流石に予測してなかったでしょうね。
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