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白鳥の歌なんか聞こえないのmingoのレビュー・感想・評価

白鳥の歌なんか聞こえない(1972年製作の映画)
3.9
なんだこの映画。観た直後は大傑作「他人の顔」に近いとか思ったけどこれは「恐怖分子」ですよ。渡辺邦彦は全く知られていない監督だけど明らかに重要作家のように感じた。台詞がとにかく強くてどっと疲れた…


寺脇研トークメモ
赤頭巾ちゃん気をつけての続編。4本書く。1969年の2月が舞台。上半期の芥川賞、最も影響を受けた小説。71年の3月に刊行、かおるくんが高校3年卒業3月。「白鳥の歌」とは普段汚い声で鳴く白鳥だが死ぬときに綺麗な鳴き声で泣く。72年に「しのぶ川」と併映、しのぶ川はセックスがクライマックスだがこちらは死の幻惑に影響されてヤらないという正反対の描写。桂千穂の単独脚本デビュー作。この時代はみんな桂先生を若い女性だと思ってた。真鍋理一郎の音楽が忘れられない、チェンバロの音色。美術の薩谷和夫は大林宣彦と組むことになる。一般受けもせずあんまり語られることのない映画の一本。赤頭巾ちゃんは森谷司郎ぽさがあるがこの渡辺邦彦作品は叙情的過ぎる。「制服の胸にここには」はプリントが無く残念。
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