ユースケ

ハプニングのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ハプニング(2008年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

新聞に掲載されたCCD(蜂群崩壊症候群)の記事と「ミツバチが消えたら、人類の余命は4年」というアルベルト・アインシュタインの言葉を真に受けた月刊【ムー】の愛読者である電波系映画監督M・ナイト・シャマランが放つ全人類への警告。

とにかく、数で勝負の集団飛び降り自殺や集団首吊り自殺から趣向を凝らした拳銃自殺リレーや芝刈り機へのダイブまでバリエーション豊かな自殺シーンが盛り沢山。悪趣味なライオン自殺もたまりません。

更に、植物(しかも造花)に話しかけるマーク・ウォールバーグ、数学の問題を出しまくるジョン・レグイザモ、ホットドッグにこだわる苗木屋さん夫婦、突然キレる世捨て人のババアなど、テンパった登場人物たちによる奇行の数々も要チェック。

しかし、バリエーション豊かな自殺シーンと登場人物たちの奇行が強力すぎてというよりも、マーク・ウォールバーグとズーイー・デシャネルの夫婦の描写が非力すぎて、原因不明の自殺病が蔓延する危機的な状況下で、ある夫婦の再生の物語を描く本来の目的は完全に失敗。なによりもこの二人は夫婦に見えないよ。

植物が人間に攻撃を始めたのはなぜか?死を覚悟してまで夫婦が家から出たのはなぜか?その答えは、イケメンのジェイクやコメンテーターの博士が言う通り「自然界の出来事は完全にはわからない」で解決。これで納得できれば貴方も立派なシャマラニストです。

ちなみに、オープニングのセントラルパークで発生した集団自殺の生き残り(?)は【キャビン】でヒロインを演じたクリステン・コノリーなのでお見逃しなく。