momo

A.I.のmomoのレビュー・感想・評価

A.I.(2001年製作の映画)
4.5
AIというから科学的な無機質な話かと思っていたら、泣いて泣いて泣けるヒューマンな話だった。これは未来のおとぎ話だ。子どもロボットのデイビッドがピノキオと重ねて描かれている。人間になりたい、愛されたいという彼の思いが切ない。デイビッドをはじめロボットたちは人間よりもはるかに人間的だ。愛することも仲間を守ることもできるし、痛みさえ(体だけでなく心も!)感じる。それなのに人間はいじめたり、傷つけたり、破壊したり。人間であることが嫌になるくらい醜い。ジョーが残した「I am.I was.(僕は生きた!そして消える!)」という言葉が印象的だ。私たち人間は果たしてそう言い切れるだけの「being(尊厳)」を持っているだろうか。デイビッドが幸せな最期を迎えたことは救いだった。AIに愛を求めるなら、人間も愛を与えなければならないと思う。そこからだ。
momo

momo