hagy

かもめの城のhagyのネタバレレビュー・内容・結末

かもめの城(1965年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

これは思い入れの強さ、自分だけの特別といった愛着が強い少女の話です
恋愛カテゴリーかと思いきや、ファンタジーにもみえます、


少女はアニエスといって、父親と若いお手伝いの3人で海岸沿いの小高いとこにある家で暮らしています、近くには波しぶきの立つ崖や駆けずり回れる丘があったりと素敵なロケーションである一方で、柵に囲まれたホーンデットマンションらしきものも見当たります、
これ何かというと、精神病者が隔離されてる場所なんですね、
アニエスは以前そこにいた子でした
さてそんな彼女が突然、’かかし’を作りたいと父にねだるところから話が始まります、、、


父親にひっぱたかれたって、耐えがたいことを言われたって、笑って、ご飯作って、おねだりする、優しくて無邪気なアニエスは人間臭くて魅力的
そんな彼女が我慢ならなかったのが、自分のものを誰かに奪わること
それはこの世の煩わしさやうんざりするもの、できれば目をつぶりたかったり、恐れを感じるものから彼女を癒して解放してくれる唯一のものだったからなんですね


彼女のそれは愛とは違うけれど、どうしたってアニエスを好きにならずにいられませんでしたし、この映画の最初30分くらい私特に好きです、
情景も、各シーンも見ててほんとに気持ちよくて、流れてる音楽も澄んでいて綺麗だな~と思って調べたら、有名な方で、トリュフォー作品を担当した人みたいです、
男がアニエス好きになった経緯はよくわからんかったけど、じんわりとして儚い、それでいて爽やかな夢を堪能させていただきました、
hagy

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