いろどり

黄色い大地のいろどりのレビュー・感想・評価

黄色い大地(1984年製作の映画)
3.9
名監督チェン・カイコーの原点。

古来の中国を感じる音楽と風景が美しい。さすが撮影はチャン・イーモウ。90年代の中国映画界を席巻した巨匠のタッグは伊達じゃない。チャン・イーモウ監督初期の紅い三部作を思わせるノスタルジアがある。  

この時代は北と南でこんなに文明に差があったとは。
食べていくための結婚、自分の意思など持っても虚しいだけ。
民謡は押さえつけられた人たちの心の叫び。
南からきた役人は新しい風。
黄河を越え日本軍や地主を倒しにいく。
打ち破りたいのは古い因習。

女性が道具にされない新時代を自ら掴みにいく北部の田舎の少女に、この時代の中国の苦しみと希望が詰まっていた。弟の髪型がソフトモヒカン?だったのが印象的。

抗日戦に参加する人たちの歌と踊りがエネルギッシュで、鳴り響く音色に連綿と続く悠久の歴史を感じた。
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