あさり

黄色い大地のあさりのネタバレレビュー・内容・結末

黄色い大地(1984年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

黃土地
音がよかった。こういう歌は聴いたことなくて、すばらしいと思った
小翠が船で川を渡って行くときの歌と濁流の音(このシーンは映像の転換もよかった。夜の濁流だけでなく昼間の黄土色の流れも写しており迫力が増した)、初夜のふるえから延安の踊りのシーンへ、ぱっと転換するところ、人々の踊る様子はまるで濁流のようだ。演出はわかりやすい。打って変わって振り乱すようなカメラはラストなど何箇所かに登場するが、やりすぎと思う。
シンプルな構図を風と水の音が彩る。プロパガンダ映画なのに正義を語っているように見えないのは、色数の少なさ、画面の寂しさによる。
フイゴの音など、繰り返しが怖さだとか、感情の動きを表す
その対置として、自由な節回しの歌がある
ラストだけ、スローモーションでリアルさを欠いたような印象
シャドウ落ち気味だったので、ぜひフィルムで観てみたい。同じシャドウで魅せるのだって「青いパパイヤの香り」みたいに、ちょっとアート映画っぽいでしょこれ、と衒っていないのがよいので。
あさり

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