設定や人物の佇まい、車のカッコ良さなんかは思いっきりハードボイルドなのに、いつものユーモアと優しさが光っていて、カウリスマキの映画だなあと嬉しくなる。
女性警官と出会って一緒に行動するまでのロマンスがスピーディーすぎて笑う。「子持ちよ」「作る手間がはぶける」って何やねん。3人で何も言わず海岸でボーっとしてる場面、たまらない。
不運が続いてとうとう冤罪で投獄されるまでになったタイミングで登場するマッティ・ペロンパーの姿にニヤリ。そこからラストまでのあれこれもいちいち面白い。これだけ詰め込んで80分にも満たないってどういうこと?
最後まで観ると「真夜中の虹」の意味が分かる。センスのある邦題。