たろう

真夜中の虹のたろうのネタバレレビュー・内容・結末

真夜中の虹(1988年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

その日暮らしの生活を送っていた男が、立ちはだかる色々な困難を淡々と乗り越え、最終的には好きな女と結婚して、メキシコに亡命する話。

その日暮らしの生活に悲壮感を覚えることなく淡々と生きている主人公が見ていてかっこいい。全財産盗まれても、翌日には働きに行くそのタフさたるや…
クヨクヨしている描写が一切なく、悲しいことも楽しいこともテンポ良くすぎていくのは面白かった。

主人公が女と寝た次の日の朝、最初銃身だけアップで見せて、その後子どもが銃を向けていることがわかるシーンの見せ方が上手い。

刑務所に「あの人の誕生日だから」と差し入れをして、その差し入れにノコギリが入っている展開は面白かった。

仲間が最後殺されてしまったけれど、彼自身が主人公のことを裏切ることなく、逃げるように進めたのは、彼が本当に善人で、「神様が見ている」という心情のもと生きていたからかもしれない。

タイトルも良く、何よりラストシーンの夜の港は真夜中の虹そのもの。

悲しいことも多いのが人生かもしれないけど、このテンポ早い映画を見た今は、悲しんでる暇なんてないよと監督から言われたような気持ちにもなった。
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