ねぎおSTOPWAR

ARAHAN アラハンのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

ARAHAN アラハン(2004年製作の映画)
3.8
今回は裏方さんの話からさせていただきますね!

製作はキム・ミヒ代表の株式会社良い映画。
キム・ミヒ製作の映画ってなんだか日本でドンと来ないものが多いのですが・・
今作もまた<隠れた作品>です。
監督は「モガディシュ」「軍艦島」「ベテラン」「ベルリンファイル」「生き残るための3つの取引」ほかのリュ・スンワンです。filmarks的にも視聴数は4桁行くものが多いスンワン作品の中で80くらいしか見られていないのが今作。
で、主演は実弟のリュ・スンボム。
助監督はたぶん2019年にクォンサンウの「ラブアゲイン2度目のプロポーズ」を取ったパク・ヨンジプさん。
前年クァク・ジェヨン監督「ラブストーリー」でソン・イェジンを撮った撮影監督イ・ジュンギュさんですが、今作で撮影賞ひとつ獲得しています。
まあ撮影は相当大変だったと思われます!
もちろん合成やスタント使っていますが、武術演出のチョン・ドゥホンさんがね、実際敵役でも出演クレジットありますが、アクション考えて、コンテも作り、実際自分の《ソウルアクションスクール》にてリュ・スンボムらと仮撮影してるんです。で、セットなり現場でほぼその映像コンテ通りに撮影しています。
師匠の娘ウィジンが登場するシーンではドリーズームしたり、バリエーションも多彩。

しかしもうね、ハリウッドスタイルが急激に入ってくる2010年より6年も前の撮影ですから、まだ香港アクションの影響が強い頃。ワイヤーもふんだんに使っています・・このワイヤーについてはかなり韓国流のやり方にしているとコメントあり・・香港だからというわけじゃないですが、この頃の韓国の撮影って役者もスタントもスタッフもホント怪我しているんですよねー。
そんなね、身を削って作った映画なんで、見どころは充分です!!

****

さて、スタッフ的にはかなりの大作ですが・・ストーリーが武術者の話なので、格闘シーンがある種の肝。そしてバランスや展開など自分たちの考えたアクションを残したいがために、ちょっと過剰というか盛りだくさんにし過ぎなところが気にかかります。

過去からの伝統諸々を受け継ぎ守っている”七仙”が、
アン・ソンギ師匠ほかでその娘、ヒロインにユン・ソイ。そして類稀な素質を持った警官がリュ・スンボムです。
彼ら七仙が封印した力を悪用しようとするフグンを阻止するために戦うことになるわけで、ふだんアクションの多くないスンボムさんがとーっても頑張っているので、みなさん是非ご覧ください。



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