horahuki

マッシュルームのhorahukiのレビュー・感想・評価

マッシュルーム(1995年製作の映画)
3.7
間接的食人!

友人同士のババア×2が経営する宿に泊まってた凶悪犯が勝手に死んじゃった!!自分たちが疑われるのを恐れたババアたちは、直接人肉を食うのは嫌なので、鶏に食わせてその鶏が生んだ卵を食べることで証拠隠滅しようとする間接食人系コメディホラー。というよりほっこりコメディ。

このババア2人が良い感じに抜けてて、見てるだけでアホらしくて楽しい!しかも死んだ凶悪犯を追ってたベテラン巡査部長も同じフロアに部屋借りちゃったもんだから、いつバレるのかとヒヤヒヤ…するのかと思ったらババアの片割れとイチャイチャし始めて、三角関係みたいになってくからアホ度がどんどん高まってく感じで、何見てんのか良くわかんなくなってくる笑

このベテランのジジイ巡査部長が、「凶悪犯かどうかは見れば一瞬でわかる!」とか大口叩きながら、冷蔵庫にしまってる凶悪犯の人肉を豚肉だと勘違いして調理してうまいうまいと完食するおとぼけ具合とかサイコーだった。凶悪犯の名前がグラブって言うんだけど、グラブの人肉食って「最高のグラブ(料理の意味)だ!」って気づかずに言っちゃうジジイさんアホすぎるわ。

切断した腕をどっかに隠そうと外に持ち出したのにウッカリ落としちゃって、逃亡中の凶悪犯を捜査してる若い警官が「落としましたよ」と親切に持ってきてくれるとこ見て警察の優しさに涙腺が緩んだし、ケツにママの入れ墨してる凶悪犯のマザコンっぷりとか、教会で神父の「キリストの肉を食べる」的な有り難いお話とダブらせて人肉調理シーン映したりとか、おふざけ感がたまらんです。

そんでやっぱり人肉の栄養価が高いのか、人肉餌を食ってる鶏はアホみたいに卵を大量生産。毎日のように卵料理を食って卵ノイローゼなるものを発症しちゃうババアさんはなんだか可哀想だけど、人肉をマッシュルームの餌にも活用することで見事に解決。人肉と卵とマッシュルームに囲まれた充実した食人生活…(^_^;)

職責や今まで持ち続けた信念よりも愛を選び、自分の人生を輝かせることを選んだということを「鶏肉を食う」ことで表現するとことか面白かったし、最後はほっこりさせてくれる強引さも大好きでした。
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