Haman

マッシュルームのHamanのレビュー・感想・評価

マッシュルーム(1995年製作の映画)
3.6
おばばの死体処理レシピ。

もっと魔女みたいな人肉クッキング婆さんな話かと思いきや、けっこうロマンチックな老人ラブコメディだった。

話を説明しようとするとけっこう複雑なんだけど、下宿屋をやってる老婦人2人は万引き常習犯で、ある時なんやかんやで凶悪犯を匿うことになり、なんやかんやで同時に警察のおっさん巡査部長も下宿させることなってしまう。
そしてなんやかんやで凶悪犯が部屋で死んでしまい、万引きを生業にしてる手前警察にも言えずに困った婆さん達は死体をバラバラにして遺棄しようとする。

捨てきれなかった死体をとりあえず冷蔵庫に詰めておくと、下宿してるおっさん巡査部長がその人肉を使って料理を振る舞ってしまい、こりゃいかんと残りをミンチにして鶏の餌にするけど人肉の栄養価が高いからか鶏が卵を産みまくり大量の糞を撒き散らすようになる。
完全に盲点だったけど糞を調べられたらヤバいでしょ、と今度はその糞を使って大量のマッシュルームを育てるようになる、って話。

大雑把な解決法が裏目に出てさらに爆発的に増えてしまうっていう、『バタリアン』のオチみたいのを全編通してやってくれるアホさが最高に楽しかった。
死体をバラバラにすることに何の躊躇もないし、ラストの人肉大宴会も不思議なテンションで進んでいく。詰まるところ罪悪感を感じさせる様なシーンはまったく無くて、最後まで何とも人を喰った映画でありましてご馳走さまです。
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